Category: 初心者の今月の俳句

蜻蛉のやんちゃな翅を掴みけり
瀬戸内の海へ旗振るかき氷
浜に出て素足に風をまとひけり
声たてぬ鳥に揺れをり夏椿
海開風に千切るる祝詞かな
海開待つ子ら沖で立ち泳ぎ
折り返すバスの待合雲の峰
なにもかもそのままにして昼寝かな
三角の窓はみ出る大入道
殺虫剤並ぶストアや夏帽子
渦のまま灰を残せし蚊遣香
遡上する魚の影や涼新た
朝顔の花海よりも碧く咲き  
再婚は半信半疑や半夏生
夏祭アンパンマンの面被り

鉦叩き大きな闇を響かせて
虫の音や扉ひとつに鍵ふたつ
夏の野へ駆け出す少女今無敵
それぞれに気の向くままに吾亦紅
何時までも家に入らぬ子吾亦紅
父母の墓に経唱ふ法師蝉

虫の音の届くところに灯のひとつ

鉦叩き大きな闇を響かせて

打ち水や風の匂ひのふと変はる

ふと変わる風の匂ひや門火焚く

汗しとどこっぷの水の美味し午後

閂を押し分けてくる虫時雨

送り火の消へて暫しは門に佇つ

閂を開けて早めの門火かな

明るさの残る庭にて門火焚く




青田波当駅五分通過待ち  
ふるさとの短夜刻む古時計
炎天の街を生きてる街の川
晩夏光ソフトボールの土ぼこり
腕まくる浴衣の狙ふ射的かな
帰省の子日付大きなカレンダー
欠席の人幾人や仏桑花
夕暮の眠り始めた目高の子

満たされて満ちてをりたる蓮の花
淀みなく高き低きに蓮の花    (由加蓮台寺)


ベランダは海へと向きて夏燕

浜へ出る道はひとすぢ夏燕

真紅なるロングドレスで白日傘
つりしのぶ昼も小暗き漁師町
梔子のかをりに開く楽譜かな   (下津井昔回船問屋)

雨音に和したるピアノ蔵涼し
つりしのぶ昼も小暗き漁師町
着物干す二階の窓や釣忍
梅雨晴れ間初熊蝉の声遠く
雨垂れのまだ降り止まず夏遠し
梅雨しずかピアノに耳を澄ませれば
蔵涼しピアノに風の和らげる
鰊蔵奥の小さきかき氷
遅れ来るバス待つ子らや雲の峰
腕白きショートカットや夏帽子
前傾の空のやんまを風が追ふ  

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