2018年09月

鯊釣りの親子の影の深まりぬ

見えぬ風見せてコスモス黄昏るる

電柱を登り切つたる葛の蔓

一色に染まる大地や秋桜
それぞれに宿す光や秋桜
あるかなき風にも応え秋桜
秋桜人に浮沈のありにけり 
図書館を出で歩き行く萩の道

風のみに揺るるにあらず秋桜
あるかなき風にも応え秋桜
爽やかに開けゆく朝の秋桜

北海道(2010)
 
花野まで今宵一夜の切符買ふ
航跡は本土に残し夏帽子
黒南風や本土も佐渡も隔てなく
天の川ナビも戸惑ふ小樽かな
読めぬ字の大字小字蝦夷の夏
夏帽子ほんとに長い馬の顔
知らぬ子と声かけ走る夏の浜
砂浜にラジオががなる夏帽子
蒼天や海水浴の出来ぬ浜
はななすや宿の浴衣の長が短か
五分前熊の横切る北の夏
カッコーの合間合間の雨の音
湿原の真中の影や夏の蝶
幾尾根も広がる牧場雲の峰
もう登ることなき山の石清水
蝦夷風露まるい地球が大好きだ
シャッターを押して知り合ふ夏帽子
夏の野を気楽に散歩北の国
花野追ふ追ふて追ふての旅ひと日
今日の宿旅の燕と同じ階
夕焼を紅く染めゆくわらべ歌
北の夏一期一会の旅終る
道まよひ迷ひじゃがいも花畑
サングラス耳札揺らし仔牛来る
南風吹く軽自動車の速き国    
夏帽子一期一会の旅終わる       
白南風やポーズをとれと云はれても   
航跡は本土に残し夏帽子
滝風や伝説刻む岩に立ち
サングラス耳札ゆらし寄る子牛     
はまなすの花ゆらす風香ほのと
はななすや風を揺らして小鳥翔つ    
夏帽子お国訛りの飛び交ふて      
乗り合ひはお国訛りや夏帽子
水平線まあるくまるく夏霞       
唇の潮風なめて夏帽子
大南風物言う客もなかりけり
筒鳥や大湿原の四方より
車ごと渡りし国や明易し        
梅雨の無きてふ北国に雨三日
昨日熊でたてふ滝の飛沫浴び
涼風に瞳を閉じる地蔵仏        
海水浴場無きてふ島の夏日かな
峰雲や(雲の峰)賽の河原の石の山   
涼しさや風がもてなす今日の宿     
草刈つて地平線をも整える       
サングラス額に置いて足湯かな     
夏の野を気楽に散歩北の国       
湿原の真中影置く夏の鶴  
フェリーよりゆっくり下りる黒日傘
旅先で道を聞かるる夏の風
サングラスほんとに大き牛の舌
乗合はお国訛りの夏帽子
北の夏お国訛りの飛び交ふて
夕焼をゆっくり沈め北の島
潮風をしかと受けとめ蝦夷風露
夏の宿やつぱり犬に吠へらるる

虫しぐれ虫より低く眠る闇     
台風の雨音すべて消しにけり
夕月夜しずかな海はどこにでも
尾頭を置き去りにして鰯雲     
赤とんぼ風なき風の高さかな     
ことさらに明るき夜の鰯雲  
目覚ましの頭叩かぬ夏休  

イメージ 1

目の前をとんぼうの来て止まりけり

イメージ 2

雲ひとつ麦わら帽とすれ違ふ

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