2017年10月

栗ひとつあれば十分栗の虫
 
選ばるる栗大福のなかの栗
 
見て見てと駆け来る子等の手の木の実
 
蒼天やアンパンマンの布団干す
 
ポケットのどんぐりぎゅつとにぎりしめ
 
秋風や商店街は路地たばね
 
初しぐれ草に隠るる道標
 
色鳥来年にいちどの置き薬

青空にたばこのけむり小鳥くる
きちきちも跳んで初めて空と風
意識してゐます貴方をかまきりも
 
朝顔の残る一輪落葉掃く
赤ちゃんの足で触りしリンゴ買ふ
六十年変わらぬ路地や実南天
吊るさるる柿柿色になつてをり
触るるならもう落ちさふな紅葉かな
絶妙に空に一点秋の蜘蛛

東より明けくる宙や草の露     ・
遠ざかるバスの尾灯や虫時雨
虫しぐれ音なく帰る救急車     ・
コスモスの湖に沈みゆく帽子     ・
丑三つにちちろちろちろ虫すだく
秋天や帽子の端を反り返す      ・
ブランデー落す紅茶や赤とんぼ  ?

名月や紅茶に落とすブランデー  
唐辛子同じ袋に明日のパン      ・     

コスモスの咲きゐるはずの庭のぞく
唐辛子奥津温泉道の駅
蒜山三座仰ぐ村里唐辛子       ・
意識してゐますあなたをかまきりも  ・ 
もう少しここにゐさせて十三夜         
器量良し悪しきも甘く実る柿      
きちきちも跳んで初めて空と風     
秋晴やポテトチップス三つ買ふ     

甲高き声する空や小鳥くる
雲はやくどこまでも行く花芒
コスモスやとなりの小犬見つめてる ・

花芒背高のっぽの土手の下

   想い出の小径はどこも昼の虫

      夜半の雨たつぷり含みゆく花野

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