2017年05月

白雲を浅く水面に早苗揺る
夕空へ大山蓮華風広ぐ
空映ゆる大山蓮華ゆるる風
子燕を狙ふ鴉を追ふ燕
風薫るいつもと違ふ散歩道
鎌を研ぐ父の背中や麦の飯          
句読点しつかり打つて麦の飯          
あの時の父の笑顔や麦の飯


 
万緑や岬を覆ひ尽くすほど
 
木漏れ日の洗ふ小道や著莪の花
 
著莪の花息の緒深く雨匂ふ

街中をちょつとこぶりの日傘かな
曇天になほ白増してえごの花
大銀杏緑どかつと定まれり
新緑の街へ二の腕さらしけり
絡み合ふ枝より抜け来若葉風
古里をまるごとくるむ柏餅
二の腕を晒し緑の風の中

 水の色空へもありて裸の子    
 ビニールの麦藁帽子でありにけり 
 入江へといつからとなく若葉風

 
折り紙を折ってくれる子風薫る

 雨の音若葉大樹の梢より

葉桜や素通り風ばかりなる
どかどかと夏が来てゐる子供部屋
街中をちょつとこぶりの日傘かな
隣の田押し出す水に代を掻く
葉桜の大きな影に駐車する
やみさうでやまぬ繰り言新茶くむ
平らかに山を下りゆく植田かな

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