2016年09月

稔り田にふつくら雨の降りにけり
紅芙蓉はなより大き花の影
通過してコスモス揺れる無人駅
秋天やもうあくびして指吸うて
天高し頬杖ついて何もなく
大花野ロープ張られた中を行く

一息を大きく吸つて秋の空
山よりの風新しく赤とんぼ
峠より上はすつぽり秋の雲
ひと日空高くなり青くなり
七草と秋の夕べや寅次郎
妻は留守夫は二階てふ無月

竹の春百幹雨に艶めける
百幹の葉擦騒がし竹の春

畝三筋立てて影あり今朝の秋   
子の声の聞えぬ里や赤とんぼ 

一息を大きく吸つて秋の空

山よりの風新しく赤とんぼ

峠より上はすつぽり秋の雲

日ひと日空高くなり青くなり

七草と秋の夕べや寅次郎

妻は留守夫は二階てふ無月




見ゆるものみな新涼の影を持ち
底紅や雲低くゆくひと日あり
風よりも雨待つ素振り秋桜

小さき花小さき蝶あり秋気配ふ
かなかなや道標ふるき道を指す
かなかなや標は古き道を指す
路地からの風を遊ばせ今朝の秋
今朝の秋無人の影を乗せるバス
竹林を抜け来る風の涼しかり
見ゆるものみな新涼の影を持ち
稲のは花ひかりとばして堰の音
稲の花吹きぬく風や峡の村
峡の村ここまで登り稲の花
あぜ道のどこから何処へ稲の花
赤のままカレーの香る路地二本
風よりも光に揺るる百日紅
しばらくは自転車押して秋の土手
振り返る猫と目の合う赤のまま
底紅や雲低くゆくひと日かな
風よりも雨待つふぜい秋桜
コスモスや風より雨を恋う仕草
行き合ひの風に恋する吾亦紅

↑このページのトップヘ