2016年07月

松原を涼しき風の走る浜
白靴や赤きネイルを秘めてをり
一撃の太刀に長刀鉾動く
片陰に影を重ねて入りにけり   ・・・
図書館を出て片陰を片陰を
日傘てふ影の一つを持ち歩く
夏帽子小脇にはさみ美術館      ・
朝顔に風の重さのありにけり
白桃やこの子を養子に迎へやう
いつの間に区切りの見えぬ青田かな
堂々と仁王門より毛虫

うだるほど暑さの中に身を浸す
スキップをしているつもり夏帽子
あさがおやスキップしてるつもりの子
下駄鼻緒赤い爪して浴衣の子

切通し抜けて平らな夏の海      ・・・
炎天下電信柱に身を細め       ・・     

稜線をくつきり抱き雲の峰
二人居や西瓜一つを持て余す
二人居に右往左往や大西瓜
桐一葉何処から来るのかぜ軽く      ・・ 
我影は足の大きさ炎天下
ポストまで借りる息子の夏帽子

花弁に風の重さや合歓の花
日時計の三時のあたり這ふ毛虫
朝顔のいちりん風の重さかな
桐一葉ベンチの人の赤き爪
緑陰や組みたる足の赤き爪
夏陽ざし海の底まで突き抜ける
雲の峰小箱のような無人駅
電柱の影より出でる日傘かな
一歩づつ暑さの中に身を浸す
この碑より旧街道やカンナ咲く
ぷりぷりと逃げゆくおしり天花粉

やや傘を傾げて避ける毛虫かな
万緑や吃水深くゆく巨船
月見草吃水深くある漁船 
夕顔や船足おそく来る漁船  
月見草吃水浅き漁船かな
岬より覗く巨船や月見草
炎天下息つく路地の石畳     ・
赤い靴母にかくれて墓参り
炎天下電信柱に身を細め
電柱に身を細めつつ炎天下   ・
切通抜けて一気に夏の海
三丁目あたり夕立奔りけり
緑なす向うに美容室灯り
合歓の花日影日向の向うかな

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