2016年04月

堰音の前へ前へと花筏
 
 
花吹雪風の形を見つけたり
 
 
燕来る去年と同じ深庇
 
 
青空をまだ見せ上向く花水木
 
 
春愁や川面を駆ける白き鳥
春愁や着てゐる物の重きこと
 
老鶯やしかと聴き留む我家まで
 
 
穏やかな朝日に染まり山笑ふ
 
 
ふくよかになほふくよかに山笑ふ
 
 
団子屋の煌めく旗や遍路鈴

春の地震体内時計狂いけり

春光の部屋にテレビの地震みる


万愚節我に寄りくる番鳩
 
 
紫木蓮二階の窓のピアノかな
 
 
減らず口しばし休めてわらび餅
 
 
花吹雪あつといふ間に空青し
 
 
春雨の音なき音を聴きにけり
 
 
花筏うしろばかりに水の音
 
 
四月馬鹿三温糖の特売日

古里の雲より白く咲く辛夷
 
今宵今春満月を仰ぎけり
 
巻き巻きて青く風切るヒヤシンス
 

すれ違いできぬ坂道春の泥    

揺れやまぬ猫のしつぽや蕨餅   

麗かや顔を合わさぬ犬と犬

街道の一里一里と桜かな
青空にさくらさくらとさくらかな
みな違ふ靴の減り癖卒業歌     
黒猫や袋小路の奥に花

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