2015年08月

予報士を嘲り笑ふ残暑かな
秋めけり庭に寝転ぶ留守居犬
秋めくや川面に映える空の色
涼風や涼しき人とすれ違ふ
かくかくと動く手足や吾亦紅

雷や夫婦喧嘩を一喝す
夏休み座敷童の二人かな
朝月の淡くほのかに消へにけり
三毛猫の緑の瞳秋に入る
新涼を手のひらに乗せ水の艶
黒揚羽影を重ねる花を選り
爽やかな音色響かせ江戸硝子
夜の秋風に匂ひのありにけり
青空に薄紅はゆる百日紅
姿見を少し傾け夏果つる

誰にでも優しい素振り秋桜
ゆったりと夕日くすぐる吾亦紅
手と足が勝手に動く吾亦紅
カクカクと手足が動く吾亦紅
裸の子ほれそれこれと追ふ媼
思い出の形に落ちる酔芙蓉
ポケットの小銭の音やかき氷
秋立つや老眼鏡の慣れぬまま
食べて寝るまた食べて寝る帰省の子

打ち水のまだら模様や夜の秋
時折の風に一息夜の秋
大西日うけて田んぼの真っ平
とんぼうの止まる草ごと揺られけり
突堤に並ぶ釣り糸夏帽子
汗のままいがぐり頭水を飲み
緑陰を少し取り込むだけの庭
音だけの花火や傷ある格子窓
八日目の蝉ややふやふみのる恋
雷やもてあます子の反抗期
風鈴や風に鳴る風鳴らぬ風
黒日傘顔を見ぬまますれ違ふ
風の来て氷一文字揺らしけり
白雲をひとつ流せし桔梗かな
せせらぎの流れとなりぬ蝉時雨

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八日目の蝉ややふやふ恋みのる

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