2014年09月

じゃれ合ふて風に潜るや秋の蝶
艶やかに細身といへど秋なすび
撫子の柵を潜りて咲きにけり
撫子にことさら強き風のあり
酔芙蓉光を詰めて落ちにけり
水門の錆しハンドル赤のまま
秋風や振れば手を振る川の舟
手を振れば誰か手を振る舟の秋

とんかちの澄む音高き秋一日
風に揺れほろ酔ふ朝や酔芙蓉
棟瓦突き抜け月の上りけり
名月や静寂を破る犬の声
水門のハンドル閉める今日の月

リード無き仔犬小走り稲の花
お隣の遠く近くや鉦叩
実南天ひとつ欠けたる四世代
月の出のしばし気になる時期となり 
ひとつづつ風を違へて猫じゃらし
重さごと夕日に染まる南瓜かな
雲ひとつ「ピー」と水泳指導員

朝顔や一輪隣り覗くかに
こすもすに触れない風のなかりけり
コスモスのすべてに触るる秋の風
こすもすの遊ぶはそこが風の道
猫じゃらし揺るるは風の遊ぶ所
ひとつづつ風に遊びてねこじゃらし

雲低く覆ふ連山吾亦紅
とんぼうや風をするりとくぐり抜け
川隔てつくつく法師耳澄まし
朝顔や日ごと馴染みし空の色
朝顔や一輪隣り覗くかに
街並みの人影過る秋の蝶
かなかなや今日の終わりを拒むかに

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