萩の花中洲の分ける流れかな

正殿の儀終へ架かるや秋の虹

満面の笑む女生徒や秋麗

柿たわわ陶芸展皿の天日干し

路地裏の空は真っ青神無月

西口に風の住み着く冬はじめ

石ひとつ無駄の無き庭もみじ散る〇

親指の関節曲がりゆく落葉

並べある木の実は踏まぬ猫の足

黄落に紅葉の混じる午後の風

親しのぐ大きな子犬黍嵐

コインランドリー灯ひとつや片時雨

時雨るるや枯山水の橋の上〇

鼻先で木の実ころがす仔犬かな

鼻先で仔犬ころがす木の実かな〇

妻もまた起きているらし夜長かな

初紅葉はしゃぐ声乗せ乳母車

時雨るるや三人乗りの乳母車

思わざる女医の診察薔薇香る

空の壁押上げ秋の雲奔る

翻る銀杏もみじや峡の寺

本を閉ず右手の冷えや夜長し

秋深し寝て読む本の右手冷え

秋深し寝て読む本を閉じにけり


秋深し隣家の二階まだ灯り


ラグビーのにわかフアンも押せ!押せ!押せ!


日本中にわかラグビーフアンです


この指でレモン搾つていいですか


握る手を握り返して深む秋


猿子出し今朝一杯のレモンティー


割れ柘榴不思議な色のまま描かれ

連れの無く庭に憩へる赤とんぼ

穂すすきの風呼ぶゆらぎ雨近し

鰯雲降りることなき峡の駅

棟上げのクレーンの上に赤とんぼ

二つ入る銀杏美味し茶碗蒸し

どこの山車太鼓聴き分く秋祭

秋祭先駆け子供神輿来る

鰯雲転校生は無口な子

綾取りの色を織りなす秋桜

深秋の空高々とプラタナス

人生の旅の主演秋の風

木の実落ちつ楽しき人のポケットへ

赤とんぼ入り日の中より生まれけり

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